本日は、車検でご入庫頂きましたランクル77のフロントナックルのオーバーホール作業です
オーナー様はお気付きではなかったようですが…
フロント左のハブのガタが大きく、触診で揺さぶっても1㎝以上の振れ幅でナックルが動きます
推測するに、おそらくキングピンベアリングが破断しているか キングピンが折れているかですね~
さっそくナックルの全分解です
…予想通りで、キングピンベアリングがシートのみを残して、ベアリングボールは既にナックル内に飛び散ってしまっています
ここまでの状態は当社も初めてで、ベアリングシートもキングピンに固着してしまい
ナックルハウジングが外れてくれません
格闘すること数十分ですが、焼くやらド突くやらで何とか分解です
このナックルオーバーホール作業で一番重要な作業工程の一つは
ナックルアームのサビ落としと、サビ止め工作です
このナックルアームに付着したサビを徹底的に取り除かなくては
折角交換したナックルオイルシールに傷が付いてしまい、そこからまた雨水やほこり、砂などなナックル内に混入させてしまう事で
キングピンベアリングをサビさせてしまい、短期で再度ナックルオーバーホールとなり、お財布に優しくありません
自動車会社では、営業部門とサービス部門と大きく2つに分かれますが
昔からサービス部とは整備部門の事です。
修理整備は直して、直って当たり前ですが、修理費用は貴重なお客様の家計出費ですので、長期間、良好な状態を維持させることが
重要です
これが「サービス工場」と言われる所以ではないでしょうか